イタリアの美味しいピノ・ノワール ワインを飲んでみよう!
赤ワインに使用されるブドウの代表品種のひとつ、ピノ・ノワール。全体的な傾向として繊細でエレガントなワインを作り出すことで知られています。
ピノ・ノワールの美味しいワインといえば、まず名前が上がるのがブルゴーニュといっても過言ではないでしょう。しかし、もしかしたらそれは過去の認識といわざるを得ないくらい、イタリアにも美味しいピノ・ネーロのワインが登場しているんです。
ここではピノ・ノワール(ピノ・ネーロ)の魅力について、そしてレベルの高い素晴らしい味わいのイタリアのピノ・ネーロのワインを紹介します。
もくじ
ピノ・ノワール(ピノ・ネーロ)とはどんなブドウ?
ピノ・ノワールは赤ワインを作るために使用される黒ブドウの一種で、ブランス・ブルゴーニュ地方が原産です。
黒ブドウの代表ともいえる存在であり、ワインに少しでも興味がある方であれば耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ピノ・ノワールは非常に繊細なブドウで病気に弱く、さらに突然変異を超しやすいため栽培は難しいといわれ、長らくブルゴーニュ地方でしか栽培されてこなかったという歴史があります。ピノ・ノワールから派生した品種としてはピノ・グリやピノ・ブラン、ピノ・ムニエなどがよく知られていますね。
今では研究が進み、アメリカやニュージーランドを始めドイツやイタリア、チリなどにおいても高品質なピノ・ノワールが栽培されるようになりました。日本においてもわずかながら栽培されているんですよ。
ピノ・ノワールから作られるワインは繊細で優美、そして豊かで華やかな香りを持つのが特徴です。ピノ・ノワールと並んで黒ブドウの代表品種といわれるカベルネ・ソーヴィニョンがどちらかというと力強く、男性的ともいえるイメージなのに対し、ピノ・ノワールはたおやかな女性を思わせる、柔らかでエレガントなイメージを持つブドウといえるでしょう。
ピノ・ノワールの呼び方は国によって異なり、ドイツでは「シュペートブルクンダー」、イタリアでは「ピノ・ネーロ」と呼ばれています。
ピノ・ノワールといえばブルゴーニュ?
ピノ・ノワールはどの国においてもブレンドすることなく単一品種でワインが作られることが多いのも特徴のひとつといえます。
例外はスパークリングワインに使用される場合。シャンパンやフランチャコルタなど、質の良いスパークリングワインではピノ・ノワールの使用が認められており、シャルドネなどとともに使用されることが多々あります。
ピノ・ノワールのみの単一品種で作られたワインとして最もよく知られているのは、フランス・ブルゴーニュでしょう。いわずと知れたピノ・ノワールの銘醸地です。
ピノ・ノワールのみで作られたブルゴーニュの赤ワインは「ワインの女王」ともいわれ、「ロマネ・コンティ」など著名で高価なワインを多く生み出しています。
しかしブドウの研究が進み、栽培技術も進化するとともにさまざまな工夫がなされるようになり、世界各国でピノ・ノワールが生産されるようになった現在では、それぞれの国の個性を表現した良質なピノ・ノワールのワインがブルゴーニュよりもお手軽な価格で手に入る時代となりました。
ブルゴーニュ並みの美味しいピノ・ノワールなら、コストパフォーマンスが高い上、ポテンシャルも秘めているイタリアのものがおすすめです。
イタリアの美味しいピノ・ノワール(ピノ・ネーロ)はこれ!
イタリアではピノ・ノワールはピノ・ネーロと呼ばれるのは先に述べたとおり。冷涼な環境を好むピノ・ネーロは北部のトレンティーノ・アルト・アディジェ州やヴェネト州、ピエモンテ州やロンバルディア州などで栽培されてきました。
おすすめワイン「ロッソ セビーノ “ピノ ネーロ”(モンテアルト)」
2014年にフランチャコルタ地域の最北端、クルザーネに設立されたワイナリー、「モンテアルト」。若き当主、アルベルトがたった一人で営む、こだわりの作り手です。
ワイナリーの名称となっている山、モンテアルトの石灰・粘土質の土壌で、自社畑はわずか3へクタール。
フランチャコルタDOCGの作り手としては珍しく、ピノ・ネーロを主要品種としています。
モンテアルトはブドウの栽培、ワインの醸造のどちらにおいてもできるだけ人の手を加えず、自然に任せることに強いこだわりを持っており、ブドウの育成はすべて手作業で行い、剪定作業に関しても一つひとつの枝をしっかりと見極めます。
当主アルベルトはブドウ栽培やワインに強い情熱を持ち、土壌の個性そのものを、ワインを通してグラスに表現することを目標にしています。
酸化防止剤などの使用も必要最低限に抑えているのも特徴のひとつ。
そのモンテアルトにおいて、できるだけ自然な方法で作り上げられたピノ・ネーロ100%のワイン、「ロッソ セビーノ “ピノ ネーロ”」はブルゴーニュに負けずとも劣らない洗練されたエレガントな仕上がりが魅力です。
100%バリックで発酵させ、ふくよかな厚みも感じさせながらピノ・ネーロならではの赤い果実のような香りを堪能できる、当主アルベルト自慢の逸品といえるでしょう。
モンテアルトはワイン単体のみを評価するのではなく、ワイナリーを多角的に評価することで知られているイタリアの著名なワイン評価誌「スローワイン 2020」において、ワイナリー創業からわずか6年で選出されました。
「ロッソ セビーノ “ピノ ネーロ”」はその実力のほどがうかがえる1本です。
イタリアのピノ・ノワール(ピノ・ネーロ)に酔いしれよう
ピノ・ノワールといえばブルゴーニュ。それは決して間違いではありませんが、今では世界各国にそれぞれのスタイルの質の良いピノ・ノワールのワインが存在します。
今回紹介した新進気鋭の若きイタリアの作り手、モンテアルトが送り出す「ロッソ セビーノ “ピノ ネーロ”」もかなりのレベルの高さを持つワインです。
美味しいイタリアのピノ・ネーロで、新しいピノ・ノワール(ピノ・ネーロ)の魅力を発見してみませんか?