寿司の国際的な人気も影響し、「寿司×ワイン」の相性に注目する人が増えています。
イタリアワイン好きの方や、普段から色々なワインを楽しんでいる方であれば「イタリアワインと寿司」の相性も気になるところ。また上手なペアリング(マリアージュ)のコツがあれば知りたいですね。
寿司とイタリアワインの相性について知りたい方のため、「相性」「合わせ方」「おすすめ銘柄」について解説していきます。新しいイタリアワインの楽しみ方を開拓してみて下さいね!
もくじ
寿司とイタリアワインは合う?合わない?相性を考える
まず気になるのは「寿司とイタリアワインは本当に合うのか?」という点でしょう。ご安心下さい、イタリアワインと寿司は相性抜群の銘柄がたくさんあるんですよ。
寿司とイタリアワインが合うのには、大きく2種類の理由があります。
- イタリアと日本の国土と食文化に共通点が多い
- 酢飯がワインと合う
それぞれ詳しく解説していきます。
寿司×イタリアワインの相性がいい理由1 国土と食文化
イタリアと日本は国土の特徴が似ています。両方とも南北に長く、大部分が海に囲まれているのです。
海に囲まれているという点で、魚料理の食文化を持つイタリア。ワインは地元の食事とともに発展しているので、イタリアには当然魚介類に合わせたワインが多いのです。
日本との共通点を感じますね。 イタリアには「カルパッチョ」など生魚を食べる文化もあるため、寿司とイタリアワインの相性は抜群なのです。
寿司×イタリアワインの相性がいい理由2 酢飯の味がワインと合う
寿司に使われる酢飯。寿司酢の材料は「米酢・砂糖・塩・出汁」です。つまり味覚に置き換えると「酸味・甘み・塩味・旨味」の4要素が混ざり合っているということになります。
この味覚4要素が、ワインと寿司の共通点なのです。ワインの味も「酸味・甘み・旨味(コク)」で構成されている上、イタリアワインには海の「塩味」を感じるワインも数多くあります。
ペアリングの基本は、共通する味覚を合わせること。味覚の共通項が多い酢飯とワインは、素晴らしいパートナーといえるのです。
寿司とイタリアワインの合わせ方とは?具体的に合うワインも紹介
寿司とイタリアワインは好相性なペアリングがたくさんありますが、もちろん全てのワインが寿司に合う訳ではありません。選ぶポイントは次の6点です。
- 様々なネタに合わせたいならスパークリングワイン
- 淡泊な白身魚には酸味のある白ワイン
- コクのある白身魚やイカ・ホタテにはコクのある白ワイン
- エビ・サーモンなどにはロゼワイン
- マグロにはシチリアの赤ワイン
- イクラには「フランチャコルタ」
簡単にまとめると「オールマイティに合わせるにはスパークリングワインを」「ネタごとに合わせるには色のあったワインを」選ぶのが良いでしょう。
なお組み合わせによっては「魚の生臭みを増やす」点については要注意。寿司とイタリアワインの上手な合わせ方について、詳細を解説していきます!
寿司とのペアリングに万能なのはスパークリングワイン!おすすめ銘柄も紹介
寿司とワインが「合わない」ことを避けたいなら、スパークリングワインを選ぶのが圧倒的におすすめ。
イタリアワインで選ぶなら、旨味と酸味・ミネラル感を高いレベルで有する「フランチャコルタ」がベストです。フランチャコルタは、シャンパーニュ以上に厳しい規定で造られた瓶内二次発酵のスパークリングワイン。美しい酸味とミネラル感は、素材を楽しむ寿司との相性抜群です。
おすすめの銘柄は以下3種類です。いずれを選んでも感動のペアリングが待っています。ぜひ試してみて下さいね。
フランチャコルタ ミッレジマート
生産者: ラ・トッレ / 750ml 発泡 白
非常にドライな味わいで、生魚・和食全般にぴったりのフランチャコルタです。ドライながらも凝縮した厚みがあり、あっさり目の寿司ネタからタレを使った寿司ネタまで幅広く合います。
価格: 9,240円(税込) [会員価格あり]
フランチャコルタ ブリュット
生産者: コルテフジア / 750ml 発泡 白
溌剌としたイメージのスパークリングワイン。柑橘の風味が感じられるため、特に白身魚にぴったり。
もちろんフランチャコルタならではの強い旨味もあるので、あらゆる寿司ネタにもマッチしますよ。
価格: 7,810円(税込) [会員価格あり]
フランチャコルタ パ・ドゼ
生産者: サン クリストーフォロ / 750ml 発泡 白
複雑な余韻を持つ、上質なスパークリングワインです。酸味が生魚との相性抜群。飲んだ時に口の中に広がるスパイス香が魅力。この香りがわさびやガリと混じり合った時、最高のペアリング体験に導かれますよ。
価格: 9,460円(税込) [会員価格あり]
【タイ・ヒラメ】淡泊な白身魚には酸味のある白ワインを
柑橘風味との相性が良い白身魚には、柑橘を思わせる酸味が含まれた白ワインがおすすめ。柑橘の香りは醤油の風味とも相性が良く、薬味を加えたような味が楽しめます。
また大葉やねぎを添えるイメージで、ハーバルな風味を持つワインと合わせるのも美味しいですよ。
イタリアワインでいうと、ピエモンテ州の「ガヴィ」がおすすめ。柑橘の風味が印象的な、魚介に合うワインです。
【イカ・ホタテ】旨味の強い白色魚介にはコクのある白ワインを
ねっとりとコクのあるイカやホタテといった魚介類には、同じくコクが強い白ワインを合わせましょう。粘性のあるものや、ある程度熟成された白ワインがおすすめです。塩味のようなミネラルが感じられると、よりすばらしい組み合わせになるでしょう。
イタリアワインのおすすめは、ヴェネト州の「ソアーヴェ・クラシコ」。ミネラル感・旨味ともに高く、魚介類との相性は最高です。
【エビ・サーモン】ピンク色のネタにはロゼワインを
洋食の食材に使われることも多いエビやサーモンは、寿司の中でも特にワインに合わせやすいネタ。白から軽めの赤まで美味しくペアリングが楽しめます。
しかしワインの中でも最適な組み合わせは、ロゼワインやロゼのスパークリングワイン。その理由は、ロゼワインの持つほどよいコクと酸味にあります。
“ラウラ スキャーヴァ ジェンティーレ” ロンキ ディ ブレーシャ
生産者: ノヴェンタ / 750ml ロゼ
フレッシュ感とふくよかな厚みが両立したワインです。ふっくらとした蒸しエビの寿司におすすめですよ。
価格: 7,216円(税込) [会員価格あり]
【マグロ】赤身魚にはシチリアの赤ワインを
赤身の寿司ネタは、ワインと合わせるのが最も難しい組み合わせ。赤身の魚は鉄分が多く含まれていますが、この鉄分がワインと反応して生臭さを出すことが分かっています。
おすすめは、マグロが名産の「シチリア」で生産された赤ワインと合わせること。現地でも マグロ料理とともに飲まれているので、間違いの無い組み合わせです。大トロなど脂ののったマグロとの方が、好相性を楽しめるでしょう。
【イクラ】難しい魚卵とのペアリングには「フランチャコルタ」を
魚卵とワインとのペアリングは、生臭さが強調されがちで難しい組み合わせ。しかしイタリアの高級スパークリングワイン「フランチャコルタ」であればイクラとの上品な組み合わせが楽しめます。
濃厚な魚卵のコクとプチプチした食感が、フランチャコルタの繊細な泡と深い旨味にマッチしますよ!イメージとしては、キャビアとシャンパーニュを合わせる感覚に近いものがあるでしょう。特別感のあるラグジュアリーな雰囲気を出すのにおすすめな組み合わせです。
フランチャコルタ ロゼ
生産者: モンテアルト / 750ml 発泡 ロゼ
基本は柔らかい味わい。中盤に優雅さを感じ、余韻にふくよかさと少しの渋みがあります。ピノ・ネーロ(黒ブドウ) 100%による長期熟成タイプなので、澱による旨味が魚卵の味わいうまく包み込んでくれます。
価格: 9592円(税込) [会員価格あり]
この記事を監修した人
とくやま ゆきよし
メローネ 代表
(一社)日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
WSET Level 3 Certified
大手IT企業に17年在籍。データセンタSEとして、企業システムの移行プロジェクトに携わる。
フランチャコルタの美味しさと魅力に触れ、ワインインポーター メローネを起業。
ワインの国際輸送や保管の品質管理には、厳格な品質基準が求められる精密機器の輸送管理で得た知見を応用。現地の味わいそのままをモットーに、生きる喜びに満たされるワインをお届けしている。