ラッザリ
Societa Agricola Lazzari
ソチエタ アグリーコラ ラッザリ(Societa Agricola Lazzari)は、1890年からワイン醸造を行ってきました。
当時は家庭で飲む為のテーブルワイン(vino da tavola)を作っていましたが、1990年代から高品質のワイン造りを始めるようになりました。
家族経営の小さなカンティーナ(ワイナリー)で、現在は若干29歳のDavide Lazzariが中心になって運営しています。
場所は、カプリアーノ・デル・コッレ(Capriano del colle)というブレーシャの南東に位置する台地。
モンテネットという名前の土地で、地図で見ても分かるように、そこだけ台形のように土地が盛り上がっています。
中世の時代からワイン作りが始まっており、ラッザリの畑の真ん中にはこの町のカンパニーレ(鐘撞の塔)もあります。
現在この辺りでは趣味でワイン作りをする人が多く、彼らのようにワイン醸造で生計を立てている人は少ないそうです。しかし、中世からワイン醸造が盛んであったことからも、この土地がワイン作りに適していることは間違いありません。
カプリアーノ・デル・コッレD.O.Cという赤ワイン、白ワインがこの地域を代表するワインです。
土壌は粘土質と石灰質で、平地でありながら、なだらかな傾斜があります。
2016年からはすべてBIOの栽培へ転換し、より品質の高いワイン作りを目指しています。
栽培しているブドウ品種はトゥルビアーナ、マルツェミーノ(現地ではベルツァミーノと呼ばれています)という土着品種が主流で、他にもシャルドネ、サンジョヴェーゼ、メルロー、バルヴェーラ、カベルネソーヴィニオンも栽培しています。
彼等の主力である、トゥルビアーナという品種は白ブドウで、ガルダ湖周辺で良く栽培されているトレッビアーノ品種によく似ていた為、つい最近までその区別がついていませんでした。
カプリアーノ・デル・コッレD.O.Cの認定に基づき、この土地で収穫される白ブドウ品種に新たな名前を付けて、トレッビアーノとの区別をしよう、という事になり、トゥルビアーナがカプリアーノデルコッレの土着品種として認定されました。
味わいとしては、トレッビアーノのようにさっぱりとした辛口ですが、よりミネラル感があり、トレッビアーノより香りも繊細でエレガントです。
実はこのトゥルビアーナは絶滅の危機に瀕していたところをラッザリがその苗を買い取り、新たに植樹し蘇らせました。この土地に中世から暮らしてきた一家の、この土地の伝統を守りたい!という思いから貴重な土着品種が救われました!
そのトゥルヴィアーナを100%使った白ワイン、バスティアン コントラリオは、10月末から11月にかけて収穫される遅摘みのブドウによって作られる白ワインです。
ブラインドで飲むとブルゴーニュにも負けないボリューム感と香り、エレガントさがあり、一度飲むと忘れられません。
その他にもヴィニイタリーやロンドンのワインコンクールで受賞した赤ワインのリセルヴァデッリアンジェリや、白ワインのファウスト(祖父に捧げるワインとしておじいちゃんの名前をつけました)等、日本初上陸のワインばかりです。是非お試しください!