ラ・トッレ
Azienda Agricola La Torre Di Corsini Massimo

 LaTorre(ラ トッレ)はコルシーニ家の当主、マルコ・エウジェニオと4人の子供たちによる家族経営です。
長男のマッシモが中心となり、長女のバルバラ、双子の弟によって営まれています。カンティーナ(ワイナリー)以外にもレストラン、バールを敷地内に所有しており、地域の人々から愛されるカンティーナであり、この土地を愛するDNAを持った家族によって支えられています。
日曜日の朝には町の人達がアペリティーボ(食前酒を楽しむ習慣がイタリアにはあります)にやってきてバールは大変にぎわいます。そんな時に飲まれるのは勿論ラ トッレのフランチャコルタ。
辛口で後味が良く、ペルラージュ(泡)もきめ細かいので次々とボトルが空いてしまいます。
フランチャコルタは、ブリュット、サテン、ロゼ、パドゼのミッレジマート、そしてブランドノワールの5種類を作っています。
フランチャコルタ以外にも、食後酒のパッシートも作っており、こちらも甘すぎず、八朔のようなほのかな苦みと香りがあり、人気が高い商品です。

ワイン造りの哲学

フランチャコルタ 生産者 作り手 ワイナリー
彼らがワインつくりで大事にしているのは、飲み疲れないこと、飽きないこと、食事に合うこと。
特にピノネーロを100%使うロゼやブランドノワールは重たくなりがちで、ドザージュをしすぎてしまうと、すぐに飽きてしまうので最後まで美味しく飲んでもらうよう心掛けているといいます。
口に含んだ時の最初の印象が良くても、飲み終えた後の後味が甘かったら1本飲み終わる前に飽きてしまう。ワインは飲んだ後の余韻までが喜びでなければならない、と彼らは考えます。
更にきめ細かなペルラージュはお腹にたまらず、逆に食欲を刺激してくれる為、食事がより楽しくなります。

地勢・土壌

ラ トッレの畑はアドロを中心に位置し、なだらかな丘や平地が多いです。

勿論すべて無農薬栽培。畑にでると、輪っかのようなものがブドウの木に括り付けてあるのがわかります。これは虫にしかわからない匂いを発するもので、虫が嫌がる匂いを出してくれる為、ブドウの木を農薬等は使わずに守ることができるのです。
フランチャコルタ 生産者 作り手 ワイナリー
また硫黄や銅といった自然な物を使用している為、葉のの葉脈が白くなっていました。
雨が降るとこの白い筋は簡単に消えますが、農薬を使わずに自然農法で行われている証でもあります。

ワイナリーの様子

醸造所のステンレスタンクには、収穫されたブドウの果汁がそれぞれの畑ごとに分けられており、第1次発酵されます。
フランチャコルタ 生産者 作り手 ワイナリー搾汁はプレッサトゥーラソッフィチェと呼ばれる方法で行われ、大きな機械の中で風船がゆっくり膨らんでいき、その圧でブドウを優しく絞っていきます。
ラ トッレの醸造所の入り口にもこの機械があり目を引きます。
この機械はかなり大きく、醸造所が小さい作り手では置き場所にも困る為、収穫時のみレンタルする作り手もいます。
フランチャコルタ 生産者 作り手 ワイナリー又、ルミアージュ(動瓶作業)に関しては、マグナムのみプピットルと呼ばれる板を使い、手作業で行います。マグナム以外はジーロパレットと呼ばれる機械を使い少しずつ瓶内2次発酵の際にできた澱を瓶の口へ移動させていきます。今ではほとんどのカンティーナがこのジーロパレットを使用しています。
長男マッシモも結婚し、今では奥さんも手伝いに来てくれています。私たちが訪問した日も、ワインの箱詰めを黙々とこなしていました。また長女バルバラも昨年結婚し、家族が増えていっています。
フランチャコルタ 生産者 作り手 ワイナリーレストランとバールの営業をしながらなので、コルシーニ家は家族総出でいつも働いています。
長男のマッシモがレストランでグレンビューレ(前掛け)をしてお料理を運んでいたかと思うと、カンティーナを訪問に来たお客様をグレンビューレ姿のまま案内したり・・(私達を畑に案内してくれた時もその姿でした(笑い)
長女のバルバラもバールでお客様へワインをサーブしていたかと思うとレストランの厨房に立っていたりと大忙し。それそれが何役もこなしています。
フランチャコルタ 生産者 作り手 ワイナリーカンティーナの入り口には大きな家族写真が飾られており、家族ひとりひとりがこの仕事に携わる誇りを感じているのが伝わってきます。
たくさんの従業員がいて、常にスーツ姿でお客様を迎える作り手もいれば、こんな風に前掛け姿で走り回る作り手さんもいるのです。
 
フランチャコルタ 生産者 作り手 ワイナリー家族が一つになって作り出したフランチャコルタ。小さなペルラージュの中に彼らの仕事がつまっています。
ぜひ一度味わってみてください!
 
 

映像によるラ・トッレのご紹介

作り手としての思いを自ら語って頂きました。人柄を感じて頂ければ幸いです。

フランチャコルタの作り手 ラ・トッレとの出会い

ラ トッレとの出会いは2013年の11月。
フランチャコルタを専門として輸入販売をしようという方向で進めていた時に何処か良いカンティーナ(ワイナリー)はないか?と探していた時に見つけました。
たまたま色んなフランチャコルタの生産者のホームページを見ていた時に目に留まり、一度訪問して話を聞いてみよう!という事になりました。
フランチャコルタ地域はかなり田舎で、外国人はほとんどいない地域。なので日本人の私達が訪問した時はかなり怪訝な顔をされました。(笑)
ですが、きちんとひと通りカンティーナを案内してくれて、テイスティングもさせて頂きました。
この時は当主であるエウジェニオが自ら案内してくれました。
テイスティングまではどうだろう?という疑問が頭にありましたが、まずテイスティングさせて貰ったサテンでその疑問は払拭されました!
きめ細かなペルラージュ。そしてサテンは多くのカンティーナが甘めで重たい作りをしているのに対し、非常に辛口で後味も爽やか!これは!と目を輝かせました!
続いてスタンダードのブリュットもテイスティングさせて貰い、これまた辛口の私達好み!もおこれは決まった!という感じでした。
色々と話をして行く中、日本への輸入販売を考えており、現在サンクリストーフォロ等を輸入する予定、と伝えると、ああ!ブルーノか!あのパッツォ!(狂った男!?)という事で彼らが知り合いであることが判明し、更にエノロゴ(醸造責任者)がサンクリストーフォロと同じ人であることが分かり、なるほど、どおりで自分達好みのフランチャコルタであるわけだ!と思ったのです。
そしてその日は幾つかのボトルを買って帰り、泡の持続性、抜栓後の味わいの変化を改めて確認し、後日、日本への輸入をさせて欲しいと申し出をしました。
彼等も家族経営の小さなカンティーナなので、大量生産はしていない為、輸入に際しても沢山の本数は供給できないよ、と言われました。
私達の考えとしても、大量生産ではなく、少量生産で自社畑のブドウのみを使った生産者を求めていたので、全く問題なく輸入販売に向けての話し合いが進みました。
ラ トッレのフランチャコルタは大変後味が良く、ペルラージュ(泡)もきめ細かいので、あらゆるお料理に合わせて頂くことができます。
とりわけ魚料理には最適で、魚料理を得意とするイタリア料理のリストランテでお使い頂いております。
またサテンもシルキーな舌触りと辛口な後味が人気で日本料理の名店でもお使い頂いております。
最近では、ピーノネーロ100%のブランドノワールが人気で、ビーノネーロのふくよかさはそのままに、桃の様なまろやかさと熟成感が沢山のお客様から支持されています。
ラ トッレは真の家族経営のカンティーナ。
家族の思いがつまったフランチャコルタを是非ご賞味下さい。

フランチャコルタ リスト